暴力

尾木ママ、体操パワハラ問題で提言「暴力・体罰は一発退場 首にすべき」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

「オリンピックパラリンピックありますが学校でも暴力・体罰は一発退場 首にすべきだと思います」

暴力はいけないと思うけど、何を暴力とすべきかというのは難しいと思うなあ。白と黒ではなく、オフホワイトからダークグレーまでグレーゾーンってのがあるでしょ。日馬富士の暴行傷害みたいな真っ黒を例に出す辺り、尾木ママの印象操作だよね。別れられないDV被害者みたいなのを引き合いに出してる人もいるけど、それも同様。明らかに黒の事例だけを引き合いに、身体に危害を加える行為から苦痛を加える行為まで、日常的なものから散発的なものまで、一緒くたにして、すべての暴力を黒にしようとしているように思える。スーパーで子どもに平手打ちをしてる母親を見たら、一発退場って事で警察にでも通報した方が良いって事なのだろうか?
僕の父親は母親に暴力を振るった事はないけど、気に入らない事があるとすぐに癇癪を起こして大声で怒鳴り散らす事はよくあった。父方の祖母はそんな父親と言い争いが出来ていたけど、母親は父親を恐れて、父親に対しては何も逆らえなかった。日常的に怒鳴るという事は、完全に暴力として機能する場合がある。グレーゾーンのない白黒論理で言えば、怒鳴る事自体が完全に暴力だと言えるだろう。さあ、これは一発退場で首にすべきなんだろうか。*1
ついでに(こんな事を書くとさらに怒られるかもしれないけど)、ハラスメントという問題は、もちろんハラスメントに対する耐性の弱い人が被害者にならないようにする事は重要だけど、ハラスメントというものに対する線引きまでハラスメントに対する耐性が弱い人を基準にするのはどうなんだろうか。人によって白にも黒にもなるグレーゾーンというものがあると思うし、その人によって異なる価値観を見極めるチャンスは与えられても良いと思う。特にそれが大人同士の関係性であるなら、当事者の意識・価値観とは無関係に、パワハラだ、セクハラだと認定して、糾弾するのはおかしく感じるし、それは自分が正しいと思うものだけを正しいものと認定し、正しくないものを完全排除しようとする狭量で人の多様性を認めない態度だと感じる。
もちろん黒だと感じる人がいる事は常に念頭に置かなければならないと思うし、黒だと主張されたら態度を改めるのはもちろんの事、黒だと主張されなくても態度や様子によってその事を見極められないといけないと思う。ただ本人が良くても傍からみて明らかに黒という線引きは存在するだろうし、能力不足で見極められない人が多いならやはり弱い方に線を寄るしかないのかもしれない。ちなみにイジメ色、支配色が強く端から相手の人となりを見極めるつもりがないものは論外だし、擁護する気もない。


僕はフィジカルが底辺の男だし、子どもと関わっているけど、子どもに叩かれる事はあっても、叩いた事も叩こうと思った事もないから、基本的には暴力がどこまで否定されても困らないし、むしろ否定されれば否定されるほど助かる部類の人間だと言う事は書いておこう。ただ白と黒ではっきりと分けてしまう世界が生き辛いというだけだ。
まあ暴力は否として、なんでも言えるを通り越して八つ当たりされる人間だからこそ、子どもが言い返せないような厳しい大人の存在もまた重要で必要なのだと感じるし、互いに補い合ってるとも感じている(むこうは嫌われ役で、こちらは好かれ役なのでなんか申し訳ない感じだけど)。大人と子どもの関係性を、指導者と生徒の関係性を、すぐにパワハラ認定しようとするのは狭量に過ぎるとも思う。大人の多少の不条理(押しつけ)については、生徒同士、或いは、保健室の先生的な話せる大人の存在によって解消されれば、それでいいんじゃないだろうか。


あ、蛇足だけど、もしかして、今の社会って白黒はっきりつけたがる類の発達障害の人が共感できる理屈が表に正論としてどんどん出てくるから、彼らにとっては生きやすくなってるんじゃないだろうか。表面的には。
(社会)心理学者さんや社会学者さんには、「発達障害とネットde真実」、「発達障害と保守・リベラルあるいは政治」みたいなテーマの研究をして欲しいなあ。発達障害の確率って5%以上って数字も見るし、それならそれなりに政治的な影響力を持ちうる(表面化していないだけですでに持っている可能性もある)と思うから、その思考の個性がどのような真実・政治的思想と結びつきやすいか、偏る傾向はないのかっていうのは一度研究しておいた方が良いと思うのよね。まあ単なる個人的なちょっとした懸念なんだけど(差別的かな?)。偏らない(色んな発達障害者がいる)って結論ならそれでいいし、それを求めてる。逆なら難しい事になるかもしれないけど。

*1:もっと言えば、少し声の大きい男性の少し乱暴な言葉遣いを怖がる女性というのにも出会った事がある。僕からしたら多少不機嫌さは感じるけど、普通にしゃべってる程度にしか感じられなかったんだけど。